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執筆者の写真まほろば

図工美術教育研究 新しい絵の会が声明を発表(2024.3.9)

3月9日、図工美術教育研究 新しい絵の会が、以下の声明を発表しました。


紹介させていただきたいと思います。


奈良教育大学付属小学校で起きている問題について(声明)


私たち新しい絵の会は図工美術教育を通して、子どもたちに表現する力をつけ、生きる喜びにつな げてほしいと教育現場で様々な取り組みを行ってきています。それは子どもの表現を丁寧に、優しく、 個々の課題を取り上げ、色や形に置き換え、思いを伝え合うといった時間のかかる内容です。


今、奈良教育大学付属小学校(以下、付小)では、同校の教育課程が学習指導要領に照らして「不 適切」だとして変更を求められていますが、それは極めて不当な扱いだと考えます。


学習指導要領は 大綱的基準であり、地域や環境、個性によって異なる様々な課題を無視して全国一律にする、という ものではないはずです。


特に子どもたちの心の中を掘り下げて造形していく美術表現の教育は、多様 で、自由でなければならないものです。


付小の児童の作品は、長く子どもたちに寄り添った豊かな実践が生み出してきたものです。個々の 子どもたちに寄り添った自由で、多様な取り組みがあったからこその成果だと思うのです。


美術教育 は、子どもたちの表現を読み取るクラスの仲間と教員の営みがあってはじめて実を結びます。それぞ れの子の表現をしっかりと見つめ、共感し、読み取り合いを生み出す信頼できる教員との関係がとて も大切です。


今回、学習指導要領に照らして「不適切」とされ、多くの教員が他校へ「出向」させられるということに驚きます。


このようなことが教育の名のもとに行われることに強く憤りを感じます。多くの教員を「出向」させることについては、すでに子どもたちや保護者には大きな不安と動揺を与えていることと思います。


奈良教育大学は、未来の教員を育成する使命を担っている教育大学です。


そして、付小は子どもた ちを感性豊かに育てる教育を積み上げている学校です。


奈良教育大学付属小学校への権力的な介入を直ちに中止し、教職員との丁寧な対話によってより良 い教育課程づくり・学校づくりを行うことを強く求めます。



2024 年 3 月 9 日

図工美術教育研究 新しい絵の会事務局


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