奈良教育大附属小を守る会は、4月1日、以下の抗議声明を発表しました。
奈良教育大附属小と奈良県の教職員人事に関する抗議声明
4月1日、奈良教育大附属小と奈良県教育委員会の教職員人事が発表されました。奈良教育大学附属小学校の教員3名の公立小学校への出向となり(他に1名が奈良女子大附属小へ出向。教頭は戒告処分の上、大学内に新設される部署へ異動)、校長であった小谷隆男氏は、奈良県教委教育次長に就任するという内容です。
2200名を超える保護者有志署名、7444名ものネット署名など多くの反対の声を押し切って、4名の教員を強制的に出向させ、教頭を新設する部署へ異動させるという人事を強行した奈良教育大学に抗議し、出向者を早期に附属小勤務に復帰させるとともに、来年度以降の新たな強制的出向を行わないことを強く求めます。
そして、校長、教頭、主幹教諭を含む26名の教職員が異動となる異常な人事によって、学校運営が混乱し、通級指導や専科指導が行えないなど従来の教育活動が営めなくなる危機に陥っている事態を一刻も早く正常化し、欠員となっている教員を補充するなどの措置をすみやかに行うことを求めます。
今回の大学による教育課程に関する調査報告や懲戒、人事措置については、全国の教育研究者からも疑問の声が多くあがっています。奈良教育大学は、私たちが国立大学法人奈良国立大学機構に公開請求している文書をすみやかに公開し、調査報告と懲戒、人事措置が適切なものであったのかを、全国の教育研究者とともに再検証するべきです。
学校を混乱させた小谷校長をわずか1年で退任させ、奈良県教育委員会の教育次長に就任させるという県教委の人事にも納得がいきません。小谷校長は、教員に対するパワハラ行為や労働基準法規定を超える超過勤務の指示なども報告されており、その責任を問うとともに、混乱している附属小学校の学校運営の責任をとらせるべきです。
今回の大学の調査過程や出向人事方針の決定に関して、文科省の圧力が働いたのではないかとの疑念があり、国会でも取り上げられています。教育への不当な支配は許されるものではありません。全国の教育現場を萎縮させないためにも、徹底した真相の究明を求めます。
私たち奈良教育大附属小を守る会は、今回の事態により傷ついている子どもたち、保護者たち、教職員たちに寄り添いながら、これからも奈良教育大附属小と全国の教育現場を守り、教育を発展させていくための取り組みを行っていきます。
2024年4月1日
奈良教育大附属小を守る会