NPO法人School Voice Project が実施した教職員WEBアンケート「奈良教育大学附属小学校の『不適切指導』のニュースについてあなたの思いを教えてください」の結果が公表されました。
このアンケートは全国の小〜高校年齢の児童生徒が通う一条校(学校教育法第1条に規定される学校)に勤務する教職員を対象に、2024年1月21日(日)〜1月29日(月)に行われたWEBアンケートで、計140件の回答があったそうです。
「アンケートの結果まとめ」から抜粋し、以下に引用します。
観点① 報道された奈良教育大学附属小学校の状態について
報道された奈良教育大学附属小学校の状態については、擁護的な内容のコメントが約60件、批判的な内容のコメントとその他の内容のコメントが約40件ありました。種類別では、調査結果や授業内容についての擁護的コメント、より詳しい情報がないと判断できないとするコメント、同校内での教員内の対立について言及したコメントがそれぞれ約20件ずつと多く見られました。
観点② そもそもの学校教育のあり方について
そもそもの学校教育のあり方については、奈良教育大学附属小学校の以前までの体制も仕方ない・理解できるといった擁護的な内容のコメントが約110件と、批判的な内容のコメント(約10件)を大きく上回りました。種類別では、指導要領についてのコメントが約60件と多く、特に「指導要領はすべての内容を厳密に守るべきものなのか」といったコメント(約30件)や「現行の学習指導要領の量が多いためもれなく実施することは困難」といったコメント(約20件)が目立ちました。
観点③ その他(文科省の対応、報道のあり方など)
その他の意見については、文部科学省の対応への批判や今回の報道への批判などがありました。それ以外にも「この件が現場を委縮させてしまうのではないか」といった危惧の声なども寄せられました。
まとめ
今回のアンケートは計9日間という短期間での実施となりましたが、報道に対する社会的な注目度の高さも影響してか、140件と多くの意見が集まりました。
全体的には、報道で「不適切」とされた奈良教育大学附属小学校の以前の状態を擁護する立場の意見が多く、全体の約8割を占めていました。また、今回の一連の報道を通じて「そもそもの学校教育のあり方」を論じる意見も多く、全体の約6割はそのような観点での内容を含んでいました。
ほかにも、今回の文科省の対応や報道のあり方に言及する意見なども多く見られ、具体的な教育実践から将来的な教育や社会のあり方にいたるまで、いつも以上に多様な観点からの意見が寄せられたことが特徴的でした。
貴重なアンケート結果を、ぜひ以下のサイトにてご覧ください。
https://megaphone.school-voice-pj.org/2024/02/post-4390/?utm_source=fukidashi-result&utm_medium=link
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