Yahoo!Japanニュースに前屋毅さんが、「奈良教育大附属小の前校長は栄転し、教員は処分された 『裏切られた気持ちです』と保護者は語った」という記事を書いておられます。
奈良教育大附属小保護者へのインタビューをもとにした記事です。
ぜひ全文お読みいただきたいですが、一部を抜粋し紹介させていただきます。
―― これまでの附属小の教育実践をつくってきた教員が入れ替わることで、これからの附属小の教育が変わることへの不安はありますか。
B すごく、あります。3月19日にも説明会がありましたが、「新しい教育をするので、たくさんの先生が入れ替わって教員が不足するので、いままでの附属小の教育の内容が引き継がれていくか明確ではない」と説明がありました。平和学習の集大成である6年生の広島修学旅行、6年生がつくりあげていく体育大会、全校美術展、全校音楽会など、附属小のメインとなる活動が継続できない可能性があるとの一方的な説明でした。
それに対して保護者からは、「おかしい」「考えなおしてほしい」という意見が多くでました。
出向についても、大半の保護者、私の感覚では出席していた9割以上の保護者が反対だったとおもいます。
―― 話し合おうとか、出向を見直そうとか、そういう前向きな姿勢は学校側にはなかったのですか。
B 小谷隆男校長には、前向きな姿勢はありませんでした。間違ってはいない、子どものためになるとおもう、と言っていました。
―― 3月19日の説明会には、大学の宮下学長は出席しなかったのですか。
B 当初は「来ない」と知らされていたのですが、たくさんの保護者から出席要請があって、それで出席されていました。
2月29日に宮下学長名で保護者に「奈良教育大学附属小学校教員の人事交流について」という文書が、メールで一斉配信されてきました。それは、「出向させます」という内容でした。
その後、学長や校長からは何の説明もありませんでした。それに対して、「おかしいだろう」と保護者から意見があったようです。それもあり、19日の説明会に出席しないのはおかしい、という保護者からの意見も多くあって、それで宮下学長も出席することになったのかもしれません。19日の説明会に出席して、宮下学長は初めて保護者の生の声を聞いたのだとおもいます。
保護者の代表が学長と会談したときには、「1月16日の説明会で半数以上の保護者が教員を替えてほしいと言っていたじゃないか」みたいな話もしていたそうです。そんなことを、保護者は言っていないんですけどね。
●憤りの気持ちで聞いていた
―― 校長は、どういう態度だったのでしょうか。
B 冒頭に、こんな収拾のつかない状態になるとはおもってもいなかった、と言っていました。どういうつもりでの発言なのか、保護者として憤りの気持ちで聞いていました。
―― 学長や校長は、自分たちが説明したら保護者を納得させられる、と考えていたのかもしれません。
B そうなんですよ。最後に校長は、僕はもっと前向きな話し合いができる場だとおもっていた、僕がおもっていた場とは違いました、と言っていました。
―― 出向に反対する保護者の強い思いを生で聞いて、驚いたのかもしれませんね。
B 19日の説明会では、先生方も発言されて、自分たちのやってきた教育への思いを熱く語っていました。それまで先生方は、たぶん、発言することを止められていたのだとおもいます。19日は勇気をもって発言されて、多くの保護者が感動していました。
それもあって、出向反対の意見を熱く語る保護者も多かったです。それで説明会は、6時間以上も続きました。
―― 保護者の声を聞いて、宮下学長も考えを変えたように見受けましたか。
B どうなんでしょう。「出向の内示を変えることだってできるはずだ」と言った保護者もいましたが、学長は「決める権利は、僕だけがもっている」と明言していました。
「保護者の意見を聞く責任だけは果たしましたよ、ただ、人事権は僕にある」と言っているだけのように、私には聞こえました。
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